永久機関のネジを外せ
20230815
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永久機関のネジを外せ。
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太平洋戦争末期、有田など陶磁器の産地では陶製の手榴弾づくりが行われていた。益子町でもその記録があり(益子町史「通史」編)古道具店に並べられる時もある。数ヶ月前、友人から「これは簑田さんに持っていてもらいたい」と渡され、苦笑いしつつ、ありがたく受け取った。
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死者を迎え、生者も死者もともに盆ダンスを踊る季節となり、庭に自生する禊萩(ミソハギ)を活けて食卓に飾っている。単なる迎火の代わりでもなく、供養のつもりでもなく、小さくて丸くて、時に温もりすら感じるそれから、さまざまなことを感じ考えるための小さな装置として。思索の断片を留めるための「付箋」として、庭から裏山へ続く入り口で写真を撮った。
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日常の暮らしの器をつくる職人たちが、ある日を境に、人を殺める道具をつくるようになる。小さくて丸くて、時に温もりすら感じる、食卓のそれを眺めながら、読んだばかりの森達也監督の言葉を反芻する。——戦争で残虐な殺人を行うのは、ふだんは善良な生活者。それが戦争。
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マガジン 9 森達也さんに聞いた:負の歴史に向き合わなければ、また同じ過ちを繰り返す――映画『福田村事件』(9月1日公開)
https://maga9.jp/230809-1/
記事より一部を転載「加害者側をしっかりと描くことは前提でした。普通こういうテーマだと被害者側に立ったほうが感情移入しやすいし、共感を集めやすい。でもそれでは加害者がモンスター化してしまう。それは絶対に違う。あなたと同じような善良な人間でも、集団に帰属して個を失ったとき、これほど残虐に振舞ってしまう。そのテーマをどのように示すかは大きな課題でした」(転載終わり)
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政治屋と商人と軍人が利害関係だけで結びつき軍拡を続け紛争を支援し戦争を起こし続ける「システム」は、「永久機関」の完成を目指しているかのように思えてくる。数年前に沖縄島・辺野古の塩川港で、近隣の山を削り土砂を運び港で運搬船に積み込むという一連の作業を、何十台ものダンプカーが列をなして、グルグルぐるぐると延々と繰り返しているさまを見て以来、ずっとそのことを考えている。.ならば、その歯車にならぬと決意し動くのは大前提として、そのネジの1本でもどうにかして外してやりたいものだ。(真顔)