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ヒジノワホームルーム
第6回のお知らせ 
都市生活者の原発、
避難者の原発


ひさしぶりに、ちゃんと話したいね。
あの日と、福島と、わたしたちの未来のこと。
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ヒジノワホームルーム第6回では、6月17日に自主上映会「『知事抹殺』の真実」と、「都市生活者の原発、避難者の原発」と題して『ヴェルトガイストフクシマ』編集長の 吉田邦吉さんと 環境デザイナー・廣瀬俊介さんの対談を行います。 (イベントページより転載)

[企画趣旨]東日本大震災と東京電力福島第1原子力発電所の事故から丸6年を迎えた2017年3月11日、追悼式の首相の挨拶からは「原発事故」の言葉は消え、「加速する復興」が強調されていたのは、記憶に新しいところです。

さまざまな苦悩も汚染もなかったことになっていくのでしょうか? 風評?実害? 自主避難は自己責任? 再稼働、どう考える? そもそも電力の安定供給は大丈夫?
原発をめぐる問題は、さまざまな論点がありますが、避難指示区域外から全国に避難する「自主避難者」への住宅無償提供が打ち切られ、追悼集会で「原発事故」の言葉が消えた、この「節目」で、福島からゲストを招いて語り合う場を開きます。栃木のような原発がない地方で暮らすわたしたちにとっても、「原発事故」は終わっていないことだと思うのです。各地で、復興ではなくむしろ再稼働への動きも加速する昨今、それは「未来」のことかもしれません。

[イベント詳細 ]
日程|6月17日(土) 会場|ヒジノワCAFE&SPACE
内容1|自主上映会 「『知事抹殺』の真実」
①10:30-11:50  ②12:30-13:50  ③14:30-15:50
*料金1000(小中高生500円)*定員各回25名 
*お子様連れの方はご相談ください。
企画|ヒジノワ&HUG❤Cine益子
内容2|対談と座談会
④「都市生活者の原発、避難者の原発」16:30-18:30 
ゲスト『ヴェルトガイストフクシマ』編集長 吉田邦吉
  WELTGEIST FUKUSHIMA http://weltgeist.info
環境デザイナー/東京大学空間情報科学研究センター 廣瀬俊介
 東北風景ノート http://shunsukehirose.blogspot.jp
*料金800円 1ドリンク付き(高校生以下無料)*定員30名
*託児あり(2歳以上:保険200円)
内容3|話の続きは食卓をみんなで囲みながら
⑤夕食交流会でフリートーク 19:00-20:30
*料金1000円(小学生500円 未就学児無料)*定員30名
□関連本/資料の閲覧と『ヴェルトガイストフクシマ』販売   
□当日カフェ出店&夕食担当|ゾーファンチイ
予約|メールにて申し込みお願いします lee54it*gmail.com(*を@に)
①〜⑤の参加の数字を明記(夕食交流会は6月13日締め切り)

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ヒジノワホームルームと「世界」のこと (イベントページ投稿より転載)

みなさま、こんにちは。企画者のひとり、ヒジノワの簑田です。6月の回に、さっそくお申し込みをいただいているみなさま、ありがとうございます!イベントページ開設から時間があいてしまいましたが、これからゲストや映画の紹介を始める前に、今回は、ヒジノワホームルームのことを少し。*ちょっと長めですけど、どうぞ最後までおつきあいください。このイベントに関心を寄せてくださっている皆さまに企画の趣旨のことなども、できるかぎり丁寧にお伝えしていきたいと思います。
2009年の開催された益子町の「土祭2009」で改修した築100年の空き家を、土祭2009の終了後に有志で集まり改修を重ね、企画運営しているスペースが会場となるヒジノワCAFE&SPACEです。今年は1月から、月に1度、さまざまなテーマのもとに集う「ヒジノワホームルーム」というシリーズを始めています。メンバーが企画を持ち寄り、これまでに、「農家さんと在来種」「地域づくり」「音楽(オープンマイク)」「自然育児と自主保育」「言葉(歌詞)」というテーマで開催してきました。今回の6月は、普通の市民が福島のことを考える日、として今回の企画を。続く7月が、普通の市民が沖縄のことを考える日、として『標的の島 風かたか』上映と専門家を招いて「安全保障」の勉強会を開きます。

実をいうと…福島と沖縄という、重たいテーマを続けることで「ひかれちゃうんじゃないかな〜」という心配も少しもっていた小心者(違)。でも周囲に賛同してくれる人が相次ぎ、現在に至る(省略しすぎ)。「ひかれちゃうんじゃないかな」〜を、もう少し詳しく言いますと、顕在化している社会問題を扱おうとすると「政治的!」と目をひそめる風潮が一部にあることです。福島の原発事故とそれ以降のことも、沖縄の基地問題も、すべて他の地域で生きる私たちに「地続き」の「暮らし」に直結していることだと、捉えています。特定の地域に「過剰な負担」を強いて、地方の暮らしも、都市生活者の暮らしも成り立っています。
そう捉えないと、私たちは本当に自分の「暮らし」や「生き方」に向き合えないと思います。見たくないもの、考えたくないものに「ふた」をしても、現実は消せないのです。さまざまな現実の要因が絡み合った社会の中で、私たちは、グルメだ芸能スキャンダルだ旅行だライブだ!とリア充(死語?)を謳歌しながら生きています。生きさせてもらっています。永田町界隈や、国連なども巻き込んで、日々いろいろと問題が進行中の状況ではありますが一応まだ日本は民主主義の国で、私たちに主権はあります。「暮らし」と「社会問題」と「政治」も地続きのはず。「社会問題を知ろうとすること・語ろうとすること」は、私たちが主権者として自分自身と大切な人たちとの暮らしを考えることです。(だから主権者として政治を考えることにもつながります)
ヒジノワホームルームは、ゴールありきの場ではありません。2択ではく、正解もなく、さまざまな立場の考えの人が、活動をシェアし、選択肢を持ち寄る場です。そしてまた、自分の持ち場に帰り、個々人で考え、動いていく。

今回の企画にメッセージがあるとしたら
・考えることをやめないでおこう。
・知ること学ぶことを続けていこう
・できることが見つかったら、できる時期に小さなことでも一歩進んでみよう。
たとえばそういうことだと思います

長くなりましたが、最後に、「世界」のことを。
私が今回の対談ゲスト吉田さんと繋がったときのことを。

「大熊町からの避難者で、会津若松で暮らしながら、福島発のクサノネ総合誌『ヴェルトガイストフクシマ』を創刊、発信を続けている人」としての吉田さんを知ったのは、2015年の夏、だったと思います。会ったこともない誰かのTwitterで『ヴェルトガイストフクシマ』のことを知り、ウェブサイトをブックマーク…したものの、当時は月に500時間くらい働いていた時期で(怖)、じっくり読む暇もなく日々は矢のようにすぎていきました。その繁忙期を終え、すべてに脱力していた10月。いつも私に活力をくれる友人のFBの投稿を見て、
自分の生きる活力を取り戻すにはこれだ!と、半ば、本能?で決意したことがありました。(詳細省略)いま振り返ると、なーんと恐れ多い「ドイツ語でうたう第九」の合唱団への参加でした。始めてみたものの、巻き舌やウムラウトや、ドイツ語の発音に苦戦する苦戦する…なにしろ、日本語の滑舌も悪く、電話で「ミノダともうします」と予約をして、予約先を尋ねると「ニノダさま」「シノダさま」と予約帳に書かれてしまう、わたくし。一度など、電話口のお姉さんい「シノラーさまですね?」と真顔で(推定)聞き返されました。

あ。なんの話でしたっけ? まあそんな感じで、できないものはできないと、お茶を濁しながら(すみません!)練習に参加していたある日のこと、マエストロの指導に、ガツン!ときたのが、第4楽章の後半でした。フォルテッシモで歌う、「ganzen welt!」のところ。マエストロいわく
..
weltは、世界ですよ、世界。
すべての世界に!と書いてるんです、シラーは。
みなさんの歌い方は、全然、世界に!に聴こえない!!
..
ベートーベン交響曲第9番第4楽章「歓喜の歌」は、詩人シラーの「歓喜に寄せて」がベースとなっているそうです。まったく不勉強でよく知らなかったのですが、wikiには「独自の哲学と美学に裏打ちされた理想主義、英雄主義、そして自由を求める不屈の精神が、彼の作品の根底に流れるテーマである。青年時代には
肉体的自由を、晩年には精神的自由をテーマとした。彼の求めた「自由」はドイツ国民の精神生活に大きな影響を与えた。」とあります。
その夜、シラーの歌詞の世界やその背景のことを調べながら、思い出しました。
ブックマークしたまま、あまり読んでいなかった、ウェブサイトのことを。

ganzen welt!と、シラーは書いた。
福島発の、あのウェブサイトは「WELTGEIST FUKUSIMA」と言う。
welt 世界。geist精神。福島発の世界精神。
.
初めて参加した第九演奏会を終え、私がウェブサイト経由でバックナンバーを
注文させていただいたのが、2015年12月14日のことでした。

6月17日
地方で、都市で、普通の市民が福島を考える日、どうぞご参集ください。