益子は、民藝運動の拠点の1つでもあり、大正の時代からイギリスの作家や作家が集まる場との交流もあった。過去の点は種となり、実りももたらしながら継がれている。いる、と思うけれども、ただその延長上を歩いているだけでは、新しい「力」となりうる「更新」は起こらない。過去に蒔かれた種は、大正や昭和初期の社会情勢や工芸の世界での価値観の状況下で発芽した。現代の社会情勢や工芸の世界での価値観という環境下で発芽できる種を、産地に生きる私たちは、ちゃんとこの手につかんでいるのだろうか?
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この冬、信頼する友人であり陶芸家・鈴木稔さんが、イギリスぼ建築家集団ASSEMBLEと彼らが協働するgranbyworkshopのメンバーの益子滞在と作品制作のサポートを行い、私もそのお手伝いをしたことで、まさにその「更新」の手がかりを感じることができた。感じることができたのは、写真家としても広告代理店社員としても確かな社会への視点をもつ友人・鷲尾和彦さんが、近年のウェブ記事で感動ベスト3に入る記事を書いてくれたからだ。
私のお手伝いと申しましても、滞在する彼らの休日に益子や宇都宮を案内するコーディネートをしたり、取材のお手伝いをしたり、それくらいなのですが。
ぜひ、こちらの記事をお読みいただきたい!と声を大にして申し上げます。今の時代に、地方で有形無形のものを作り続けることに、エンパワメントしていただきました。
博報堂「生活圏2050」プロジェクトリーダー鷲尾和彦さんの記事
パワー・オブ・メイキング〜「ともに創る」ことで社会を修復する〜
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