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生きる上で大切なことは、
すべて私たちの憲法に
書いてある

5月3日は、憲法記念日。写真は、5月の麦畑と境界木のウツギ。今日は、みなさんは、どんな1日を過ごされたのでしょう。来年の今日は、どうでしょう。10年後の今日は、どうでしょう。50年後の子どもたちは、どうでしょう。日々、加速度的に「課題」が増え続ける世の中(と、私は認識しています)ですが、やはり、加速度的に、草の根的に、大切な人たちとの繋がりが、この季節の木々の緑の、たしかな生命力で伸びていく葉脈のように伸び、繋がり、重なりあっていくのを、感じています。ありがたいことです。

だからこそ、自分自身と私に繋がる大切な人たちの尊厳のために、個々人の、ひとりひとりが人間らしく生きられる社会を守り、目指し、未来に残すために大人の責任として動き続ける意志を、自分の中で固めています。

憲法施行70周年の今日、日本の首相は「憲法を改正し2020年の施行を目指す」と発言しています。福島も熊本も沖縄も問題山積みのまま、地域を切り捨てながら、第二次大戦前夜へ逆戻りしながら、オリンピックイヤーを国威発揚の場として照準をあわせてきた、ということでしょうか。いままで自民党の憲法改正草案に無関心だった人も、そろそろ「冬眠」から目覚められてはいかがでしょうか?政権与党がすることには基本的に反対しないというスタンスの人も、そろそろ「学習」されてはいかがでしょうか?自民党草案のように憲法が改正される、ということは、私たちが生きていくよりどころとなるこの国の「姿」が、大きく大きく変えられてしまう、ということ。

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ぜひ、読んでいただきたい記録があります。
宇都宮市の2tree open houseを拠点としたお母さんたちの集まり「みらいを想う母の会」が主催した「憲法勉強会」の記録です。会の代表の倉本芙美さんから「憲法の勉強会をひらきたいのだけれど」と相談を受けたのが、
1年前の4月。ちょうど宇都宮大学で働き始めた私は、国際学部の清水奈名子先生に「おかあさんたちの勉強会の講師を受けていただけないか」と相談に行き、お繋ぎすることができたのでした。

会に参加できなかった方や、託児当番に入って、話が聞けなかった方たちのために記録をとって書き起こしを行いました。仕事の合間の作業はなかなか進まず、後半を、プロの書き起こしライターである友人(スズキジュンコさん)の協力もいただきました。その後、清水先生にも吟味校正をしていただき、ご了解を得て公開できることに。

国際関係論(安全保障)がご専門の学者の視点からみた憲法改正問題、参加者の生活者の視点から語られる自民党草案への不安、そもそも、憲法とは?「個人」という表記から「個」が消える改正草案と相模原の障害者施設で起きた凄惨な事件のこと、ナチスドイツが歴史に刻んだ事実と、自民党が新設を急ぐ緊急事態条項のこと。

ヒューマニズム溢れる清水先生の語り口で、とてもわかりやすい内容となっています。ダウンロードしてお読みいただければ幸いです。

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憲法と私たちのくらし
ー平和は、どこから始めるか。
PDF|憲法勉強会記録|みらいを想う母の会

みらいを想う母の会 清水先生の勉強会第2回
2016年9月4日
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今後、この記録は、プリント代実費の値段で

・宇都宮市の2tree open house(倉本芙美さん)

・益子町のつづり商店(松永レミさん)…でもお分けしていく予定です。

最後に、とても貴重な「教科書」を復刻させた本から
とても好きな「まえがき」の文章を転載します。
………

『復刊 あたらしい憲法のはなし』童話屋 2001年

まえがき ーーー童話屋編集子

五十年前、地球は青かった。だが子供達、いまぼくたちが住んでいる地球は、ガガーリンがみた青よりも、心なし、くすんで見えないか。ここ百年、資源の浪費と戦争の惨禍で地球はへとへとだ。もうこの辺で止めないと、千年はおろか百年だって地球はもちそうもない。ぼくたちにできることは、三つある。一つは、浪費の抑制。地球は宇宙に浮かぶ小さな星だ。太陽光のほかにはよそから何も共有されない。みんなで分け合って少しずつ使うしかない。二つ目は、大自然と共生すること。人間が生きるためには、ほかのいのち、植物や動物たちと手をとりあって暮らすことが大切だ。地球上のいのちは、巨大な生態系を形成していて、億という年月をかけて悠久の循環をくり返し、一瞬もその営みを止めることはない。三つ目は、世界中の国の七十億の人間が、民族や宗教やイデオロギーの対立を超えて、平和に共存する道を探ることだ。人間は過去の世紀で愚かな戦争に明け暮れた。戦争は多くのいのちを奪い、幸せに生きる人たちの人生を破壊した。そして微妙なバランスに立つ地球の生態系循環を乱してしまった。

この「あたらしい憲法のはなし」は、「日本国憲法」が公布された翌年に、文部省が作った中学一年用の社会科の教科書を復刊したものだ。「日本国憲法」には、人が正しく生きる道が書かれている。人は誰も差別されずに平等であり、自由であり、幸せに一生を送る権利があると説いている。民主主義と国家平和主義が、この小さな地球の上で人類が生き残ることのできる唯一の道だということを、この教科書からぜひ学んでほしい。
未来の子どもたちにこの青い地球を遺していこうーーーそうぼくたちが決心し、勇気ある行動をとれば、地球は悠久のいのちの星として、青く輝きつづけるだろう。

……転載おわり。原文では「いのち」にすべて、傍点あり。

以上、日本国憲法70歳の誕生日に。