土祭関連企画として開催した、Alessia Rollo氏の写真展では、初日、5月22日(土)に、芸術人類学の研究者、秋田公立美大の石倉敏明氏を招いての講演と、Alessia との対談によるトークセッションを企画しました。残念ながら、石倉氏もAlessiaもCOVID19の感染拡大により来町はかなわず、オンラインでの開催となりました。
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トークセッション開催の趣旨
益子町に滞在して行った作品制作について、ローロ氏は、本プロジェクトの記録誌(発行:EU・ジャパンフェスト日本委員会)で、このように述べています。
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「町を歩き回り、職人との出会いを重ねた数日間で、私は彼らの仕事一つ一つの確かさにすっかり魅了されてしまいました。原材料からはじめて、彼らは粘土から食器類、甕、彫刻など見事な作品を作り上げていきます。手仕事のパワーについて、深く考えるうちに、ほとんどすべての伝説において、神は塵や泥から万物を創造しているということに気づきました。そこで私はこの地域の住民と共に、彼らの作品と専門的技術を地元や世界中の伝説の象徴的な要素と結びつけ、天地万物創造の神話という私のプロジェクトに反映させることにしたのです」(一部を抜粋)
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泥を万物の生命創造の源として捉え直す視点は、益子町で2009年に新しい祭りが生まれたときに、プロデューサーと「土祭/ヒジサイ」の命名者が、そのコンセプトの核としたものでした。今回5回目となる土祭は、ローロ氏の作品が撮影地の益子でのお披露目となるタイミングと重なりました。そこで、いま一度、益子の地で、多くの方々と「土をめぐる思考」をめぐらせたく、芸術と神話、芸術と人類学を接続する立ち位置で研究されている石倉敏明先生に講演をお願いした次第です。
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2021年5月22日
1部:石倉敏明氏(秋田市)オンライン講演
2部:アレッシア・ローロ氏(イタリア)と、オンランで繋いで。
進行:European Eyes on Japan アーティスティック・ディレクター菊田樹子氏(益子・ヒジノワ)
通訳:デイ麗奈氏
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当日のアーカイブについて、1部は映像で、
https://www.youtube.com/watch?v=m6bbRyhO2LI
2部の内容は、テキストでこちらでお読みいただけます。
http://hijisai.jp/blog/2021hijisai/related_projects/10348/
土祭レポーターの鈴木利典さんのレポートも、こちらでお読みいただけます。
http://hijisai.jp/blog/2021hijisai/related_projects/10489/
アーティストのアレッシア。研究者の石倉先生。
それぞれの「仕事」から、そして交錯する「対話」から
いまいちど「土」と「いのち」というものを
自分の心と身体の内に捉え直す機会をつくってくださいました。
ありがとうございました。