土祭2015公式ガイドブック企画・編集・取材・執筆
デザイン|Takuu tuoreさん 写真|矢野津々美さん +簑田
芸術祭や、アートフェスティバルのガイドブックは、大規模なものであれば、『美術手帖』などとのタイアップで作られていたり、外部の代理店や制作会社が請け負っていたりする。
小さな町の小規模な企画の土祭では、予算はないけれど、風土調査で把握できてきた、この町の宝が、見えるものも見えないものも、無数にある。さあ、3回目の土祭の公式ガイドブックをどう作るか?
企画・編集を担当するにあたって考えた方針
イベントガイドとしての情報冊子という側面だけではなく、2014年9月に町内全戸配布した『土祭読本』の延長上に、その後のリサーチで把握できてきたことも踏まえて、益子の風土理解へ誘う記事も加える。
「風景」や「人」を通して風土のなかに入っていく「旅」として、益子の風土世界、つまり土祭へと誘うような構成・内容とする。
1冊の構成として
前半を、「人」や「風景」を通して、益子の風土や、この土地で生きる姿を描いていく読み物。後半をイベント情報とコラムで構成する。以下に前半の構成と、後半のコラムテーマを紹介する。
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『土祭という旅へ』HIJISAI 2015 Official Guid Book
2015年8月 発行|土祭実行委員会 制作|観光商工課土祭事務局
デザイン|須田将仁(Takuu tuore) 表紙|安田麻由子 112ページ
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表紙は、益子の土や藍を用いて描いた冨山さんの作品。時代や場所を普遍的に越えた「洞窟画」をイメージした、デザイナー須田さんのディレクション。
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1|巻頭写真:写真家 村田昇
2|旅への誘い(巻頭メッセージ)
3|第1章 人を、生を、育む風土に出会う旅、土祭
1濱田篤哉の庭
2日下田正の水
3加守田昌子の山
4|益子土祭絵図:安田麻由子
5|第2章 風景の中へ分け入り、その先の風土に出会う旅
「やわらかい風景」「名前をつける、山」など、風土・風景を読み解く
プロジェクトから見えてきた、風土・風景にまつわる10本のコラム:
廣瀬俊介、土祭事務局(簑田・今井知弘)
6|第3章 土祭という旅へ(プログラムガイド)
・「継ぐ」「識る」「澄ます」「照らす」「結ぶ」という
5つのコンセプトごとに展示やイベントの紹介
・「益子工芸村構想–イギリス・ディッチリング工芸村から」
などコラム3本
7|解説「コウホネをめぐる旅」廣瀬俊介
8|特別寄稿「私に触れた者」写真 高橋恭司
『土祭という旅へ』は、販売を終了していますが「道の駅ましこ」、益子町観光課カウンターなどで閲覧できます。