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調べる、学び合う、対話する。
小山市「田園環境都市
おやまビジョン」策定支援業務

2020年8月に仕事仲間4名で設立した、有限責任事業組合・風景社は、令和4年度に続き、今年度、小山市の「田園環境都市おやまビジョン策定」支援業務を担わせていただいています。この半年くらいの動きを、小山市とともに企画運営している、まちづくり進行形ウェブマガジン 「おやまアサッテ広場」で既に公開している「報告記事」へのリンクを貼りながら、ここでは、補足を記していきます。

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1:業務内容
これから市と市民の皆様とで策定していく、2054年(小山市制100周年)を想定した未来ビジョン策定の支援業務として、令和4年度に続き、下記内容を行なっています。
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①市域を11の地区に分けて順次行い、ビジョン策定の「基礎」とする「風土性調査」(現地調査・簡易社会調査(アンケート・聞き取り)・文献調査の組み合わせ)の企画と実施
②調査成果をもとに、地区ごとの「基礎資料」の作成と地域への報告会の開催 
③策定に向けての勉強会やワークショップなどの企画と実施運営 
④策定に向けての調査の成果や様々な取組み、市民の声や視点などを「進行形」で情報共有/発信していく、市民参加型のウェブメディア「おやまアサッテ広場」の企画制作・運営
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さらに、今年度は、③については、「おやま市民ビジョン会議」としてシリーズ展開したり、職員の方々と市民(ご依頼や公募)で、風土性調査やワークショップの成果などをもとに「ビジョンの素案」を考えていくワーキング的なことも始めることになっており、現在、担当課の皆様と詳細を詰めているところです。
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2:ビジョン策定事業支援の企画の組み立て方について
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小山市の本事業について、「なかなか他の自治体では例がないことですね」と、自治体の取り組みやまちづくりに詳しい有識者の方々から評されることも増えてきています。浅野市長の自治体行政への理念のもと、思考停止にならず考え抜こうとされている職員の皆様の取り組みと、ともに歩みを進めていくために、2つのことを大切にしています。
*まちづくり領域に関わる若い世代の参考になればと考え、記しておきます。

(1)企画書の作成と更新
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コンサル系の受託業者は、プロポーザルの際に「提案書」を作成すると思いますが、契約がまとまったら、その後に、作成する「事業計画書」の類が、とても大切だと考えます。風景社としても地域編集室簑田理香事務所としても、自治体でも民間でも、まずは「事業全体の企画書」を作成し、大きな方向性で合意が取れてから、個別の企画に入り、それぞれに「実施企画書(計画書)」を作成し、修正が入れば更新し、担当者、関係者と共有しながら協議し、実施していく・・・と言うプロセスを大切にしています。こう書くと、実に当たり前のことですけどね。
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実施企画書(計画書)は・・・
❶もちろん協議や打ち合わせの資料になり、
❷また、複数メンバーで進めていく際の「ブレない拠り所」とになり、
❸担当者が上司や社長や市長へ報告・共有する際の資料としても役立てていただけますし、
❹広報の元データにもなりますし(ここ、大切!)
❺後に、総括や検証を行う場合にも「そもそも企画や計画が適切だったのか」を確認する資料にもなります(ここも、大切!)
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例えば、市民の立場で呼ばれていて半年間関わった例で・・・
行政も民間受託者も「パワポのプレゼン資料だけ」で会議を進め、事業計画書が作成されないまま、協議と合意形成のための会議を運営し、参加者の意見も見事にあっち向いたりこっち向いたりズレまくり、最初のプランもいつの間にかうやむや曖昧に消滅ということがありました。その会議に呼ばれて意見を求められても、どこまで遡って意見すれば良いのか、とても悩んだり、公金の使い方としていかがなものでしょうかと憤ったりしてきた経験から、企画書や計画書の重要性を考えるようになった次第です。
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(2)各取り組みを繋いで連関させていく組み立てを。
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小山市の場合は「調査」を行い、その成果をもとに意見交換を重ねながら「市と市民でビジョンをつくっていく」という事業ですから、「調査」「意見交換や対話の場づくり」を連関させる必要があります。
「ワークショップ」というものについては、その「事前」と「事後」の組み立ての大切さも痛感してきています。「集まって対話しましょう、意見交換をしましょう」とワークショップを開いても、現状認識がバラバラのままでは、結局、噛み合わないまま言いたい放題の会になったりしがちでは・・・。せっかくいい発言があっても「ワークショップ開催報告レポート」の素材になっただけで、次に繋がらなかったり・・・。←これは、数年前の私自身の仕事の組み立ての甘さの反省です。
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小山市のビジョン策定支援の取り組みでは、
❶「調査成果(調査で把握できた生活世界の実像や意識)」をもとに「ワークショップを設計」し、
❷「調査成果」をもとに、「勉強会のテーマや講師」を考え、
❸調査成果はもちろん、勉強会での学び合いももとにして「ワークショップ」や「ワーキング」で意見交換。
❹そこでの成果を、また次の意見交換〜ビジョンの素案づくりに生かしていく・・・という構想です。
❺さらに、その連関の設計の過程で、未来に向けてまちづくり・ビジョンづくりが、職員の皆様も、市民に皆様も、「ひとごと」ではなく「自分ごと」さらに「私たちごと」になっていくような工夫も必要です。なかなか一朝一夕には行きませんが、考え続けて、工夫を続けるしかありませんね。
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言うは易く行うは難しですが、次に紹介する「3地区合同ワークショップ 」で、市民の皆様のポテンシャルの高さを感じ、それが、その次に紹介する「初年度成果報告会」のも繋がっていますので、ポジティブシンキングで行きたいところ!です。
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3:風土性調査の成果をもとにした「3地区合同ワークショップ」の開催
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ビジョン策定の基礎にする風土性調査は、地区(市域を11地区に分けて)ごとに順次行い、報告会も対象地区へ行います。ビジョンは「市域全体」でも考えていくものですのですし、地区間の相互理解も重要なカギになります。特に、田園環境にる地区と、都市環境にある地区との・・・。
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初年度(令和4年度)の1月31日に、それまでに調査と地区への報告を終えていた3地区の聞き取りにご協力いただいた方と、小山市広報を通しての公募の方と職員の方々で「3地区合同ワークショップ」を開催しました。
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小山市公式ウェブメディア「おやまアサッテ広場」に、その報告を前編後編に分けて、3月末に公開しています。
●前編:R4年度の事業の振り返りとワークショップ概要>こちらへ
●後編:3地区合同ワークショップのレポート>こちらへ
①開催趣旨など実施概要 ②内容(構成)〜「問い」を立てること 
③グループごとのまとめ ④参加者の感想
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ここでは、②内容(構成)について、次に記載する「初年度成果報告会」で使用したスライドの一部で紹介しておきます。

風土性調査の簡易社会調査の結果をもとに、オリジナルのカードを作成。
まずは、それをもとに語り合い、他地区への理解を深める時間。
これから考えていきたいことを「問い」として立ててみることで、この事業の命題が「私たちごと」化してゆき、また、安直な課題設定に走るのではなく、大切なことを見落とさない視点も生まれます。
当日の、8つのグループでの検討から生まれた「問い」。
今後、意見交換を進めていきたい方向性が、見えてきました。

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4:初年度報告会の開催
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2023年6月17日に、小山市総合政策部田園環境都市推進課(今年度より新設)主催、風景社の企画・運営サポートで「田園環境都市小山のまちづくり 初年度成果報告会」を開催しました。
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プログラムでも、上に書いた「連関」を意識し、次の3つをメインの組み立てています。
●風土性調査の報告
●風土性調査をもとに、地区に取材に入り「未来の物語」を記事化していただいている、白鴎大メディア実践ゼミの報告
●メディア実践ゼミの指導教官である下村健一先生の「バックキャスティング講座」
●風土性調査をもとに開催した「3地区合同ワークショップ 」の、参加市民の方々による報告と、そこで生まれた「問い」をもとにした意見交換

その報告レポートを、④のウェブメディア「おやまアサッテ広場」にて、アーカイブ映像や、参加者の方々からのご感想、ご意見も含めて、公開しました。
まちづくり、未来ビジョンづくり、バックキャスティングの手法、WSの成果をどう活かしていくか・・・などに関心をお持ちの方、お読みいただければと思います。

おやまアサッテ広場「まちづくりアーカイブ 」
前編(ここで動画も見ることができます) https://oyamavision.com/column_report/603/
後編
https://oyamavision.com/column_report/607/
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動画YouTubeでの直リンク
第1部:https://www.youtube.com/watch?v=vj3Xdcw5cqU
第2部:https://www.youtube.com/watch?v=j2HqSoowvFs
小山市からの案内
https://www.city.oyama.tochigi.jp/soshiki/104/273394.html

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長文報告を終わります。