私たちが暮らすこの国の「報道の自由度ランキング」は、2010年の11位から、大幅に順位を下げて2016年で72位へ。「国境なき記者団」による、報道の自由度による記事は、こちら。
わたしは、本当に知るべきことを知っていますか?
知ろうとしていますか?
あなたは、どうですか?
わたしが初めて、職業としての報道写真家という職業の存在を知ったのは熊本の高校時代に恩師の導きで、いまでいう、放課後の自主的な総合学習で取り組んだ「水俣」を通して、だった。
ユージン・スミス
桑原史成
そして、2014年。Twitter の情報で、ひとりの、「伝説の」と形容詞がつく
報道写真家が亡くなったことを知る。福島菊次郎。
その名前は、知らなかった。けれど、検索してみていくと、父が定期購読していた雑誌や、のちにネットで強烈に印象に残っているモノクロームの「三里塚」「広島」の写真家だと知る。少し前に撮影されたドキュメンタリー映画の追悼上映が決まったという。追悼上映では、仕事のために行けず、アンコール追加上映が決まり、その最終日に、ようやく、渋谷アップリンクのスクリーンで、「伝説の」菊次郎さんに会うことが叶った。
映画の終盤、菊次郎さんは、ある場所で、泣き崩れる。
その背中を観ながら、どう形容していいかわからないなにかが、わたしの、子ども時代からの、わたしの日々の、積み重ねの層を突き抜けながら、小さな熱いマグマだまりのようなところから、ゆっくりとこみあげてきて、そして、それをこの両手で、菊次郎さんから受け取ってしまった。受け取ってしまったからには、
ひとりでも多くの人に、渡したい。つなぎたい。
わたしは、本当に伝えるべきことを伝えていますか?
あなたに。
あなたは、どうですか? 伝えていますか?
6月19日、益子駅舎2階多目的ホールにて「ニッポンの嘘、ニッポンの未来。観て、聴いて、つなぐとき」と題して、映画の上映、講演会、写真パネルの展示などのイベントを開きます。
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詳細追記|イベント詳細(告知ページよりアーカイブ)
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伝説の報道写真家、福島菊次郎さんに、会いに来てください。
2014年に94歳でなくなるまで「報道写真家」としての生をまっとうした、福島菊次郎さん。本作は、生前の90歳の菊次郎さんを追ったドキュメンタリーで、2012年キネマ旬報ベスト・テン文化映画第1位 毎日映画コンクールドキュメンタリー映画賞 日本映画ペンクラブ文化映画ベスト1…を受賞しています。私たち「菊次郎と未来*実行委員会」は、いまの時代だからこそ、多くの人に菊次郎さんを知ってほしい、と試写会を経て上映と講演と写真展示の会を企画しました。
知ること、考えること、いまの時代に生きること、どう生きて、どう生をまっとうするのか。6月19日、菊次郎さんに会いに来てください。
……菊次郎と未来*実行委員会|発起人代表 簑田理香(地域編集室)|天井優志、井上あや、岡本有希子、小野悦子、加藤博史、小山博子、佐藤雅子、鈴木史絵、松永玲美、山﨑喜生
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イベント概要
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ニッポンの嘘、ニッポンの未来。見て、聴いて、つなぐとき
2016.6.19. Sun
栃木県益子町 益子駅舎2階多目的ホール
映画自主上映会「ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳」
講演会 プロデューサー 橋本佳子 女優 木内みどり
併催|福島菊次郎氏撮影・制作の写真パネル展示 関連書籍などの販売 カフェコーナー
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詳細
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2016年6月19日(日)開場10:30 –閉場19:30
会場|栃木県益子町 益子駅舎2階多目的ホール
□プログラム
*映画上映 第1回 受付開始10時30分 上映11時〜13時(114分)(託児あり)
*映画上映 第2回 受付開始13 時30分 上映14時〜16時(114分)
*講演会 受付開始16時30分 講演17時〜18時30分
本作のプロデューサー橋本佳子さんと菊次郎さんと親交が深かった女優の木内みどりさんの対談形式の講演会です。会場の皆さんとの質疑応答おしゃべりも含め90分を予定。
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会場では
*福島菊次郎さん撮影・制作の写真パネルの一部を展示します
*物販コーナー
1関連書籍の販売。菊次郎さんや弟子の那須圭子さん、木内みどりさんの著作や写真集など
2「WELTGEIST FUKUSHIMA」の販売 お隣の福島で震災後にクサノネ創刊された総合誌です。http://weltgeist.info
3「鳩の九ちゃんTシャツ」の販売 益子在住の絵本作家いわむらかずおさんの描き下ろしイラストをあしらったTシャツ。九条の会ましこの制作です。
4実行委員会の古本市
*飲食コーナー 軽食と飲み物の販売を予定しています。
□料金
上映会|先行予約 1000円 当日 1300円
講演会|先行予約 1200円 当日 1500円
上映会+講演会|先行予約 1800円 当日 2000円
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入場料収入の1割を「福島から祝島へ こども保養プロジェクト」の運営経費へカンパ致します。瀬戸内の祝島で、上関原発反対運動と菊次郎さんに出会ったことから、同原発反対運動の撮影を始めた、フォトジャーナリストの那須圭子さんが始めた活動です。
詳細https://www.facebook.com/kodomohoyou
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□ご予約
先行予約|前日の夜20時まで受付ます。
①上映会第1回 ②上映会第2回 ③講演会
ご希望の番号と、お名前、枚数、連絡先を記載の上、下記にお送りください。
例)2回目の上映と講演会をご希望の方は②③と記載ください。当日受付でお名前をお伝えいただき先行予約料金をお支払いください。
申し込み先
メール info@editorialyabucozy.jp
電話 0285-72-3606(ゾーファンチイ 11:00-18:00 水木・定休)
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□託児 ※定員になりましたので 受け付けを終了いたします
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交通案内
・お車でご来場の方へ
益子駅西駐車場 90台/無料|線路の上の歩道橋を渡るとすぐに会場です。
・電車やバスをご利用の方へ
益子駅まで3つのルートがあります。
①都内・秋葉原から高速バスで②JR宇都宮駅西口から路線バスで③JR下館駅から真岡鐵道で。
詳細は「益子町観光協会|アクセス」のページへ。各交通機関の時刻表のリンクも。
http://www.mashiko-kankou.org/access/index.shtml
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関連イベント|写真パネル展示「ヒロシマからフクシマへ」
6.17.Fri – 6.19.Sun 11:00-17:00
ヒジノワCAFE&SPACE 住所:益子町益子1665
菊次郎さんが週刊誌などに発表した写真は約3300点。1988年以降に癌を患いながらも、約400点の写真パネルを制作(パネル1枚には、複数枚の写真とキャプション)されています。その中から50点ほどをお借りして展示します。上映会会場から徒歩5分。ご近所の方は金曜や土曜にぜひ。遠方の方は映画と講演会の合間にぜひご覧ください。
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主催|菊次郎と未来*実行委員会[地域編集室+HUG❤Cine益子+賛同有志]
協力|福島菊次郎写真パネル保存会 那須圭子 九条の会ましこ ヴェルトガイスト・フクシマ編集部 山形康人(映写・音響)
協賛|ヒジノワCAFE&SPACE 風土形成事務所 星居社株式会社