2016 年・アーカイブ写真集の企画・編集・執筆・広報
デザイン|Takuu tuoreさん 写真|村田昇さん、長田朋子さん、矢野津々美さん
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「土祭のバイブル本をつくりましょう」
益子の風土に根ざした新しい祭り、土祭の総合プロデューサー(2009年から2012年)を務めた馬場浩史さんが構想していた「土祭本」。
予算がつき、実現の運びになったのは、馬場さんの他界後2年と少しが経ってから。発売元として里文出版さんのご尽力もあり、2016年3月に発行することができた。 それから2年、2018年の今年に道の駅ましこで土祭アーカイブ展を企画するにあたり、あらためて紹介しておきます。
土祭について、ブログ内の記事は → こちら
2000年頃からの地方芸術祭ブームの中で、出版されているアートフェスの写真集や記録集は少なくはない。そのほとんどが、見栄えのする写真とデザインで、ふんわりとパッケージされたものが多いように思う。土祭は、どうあるべきか。やはり、写真(イメージ)と文章(思考)の両輪で「骨格」を作りたい。そんなざっくりとした企画構想でスタートし、3回の土祭と、2回の前・土祭の写真と、町内外の9名の方のエッセイと、各回の詳細な記録で構成することとした。
9名の方への執筆依頼書には、こんな文章を書いていた。
…土祭に関わりが深い様々なジャンルでご活躍中の方9名に、総論としての土祭ではなく、それぞれの視点や関わりの中から「土祭とは」をご執筆いただき、掲載する写真とともに、「益子町で土祭が生まれ、続いている意味」を広く伝える本になればと考えております。…
エッセイを寄稿いただいた方々(掲載順)
○美しい町は美しくしたいと思っている人たちが住む町で生まれる
挾土秀平(左官・岐阜県高山市在住、土舞台を制作)
○息遣いの祭り
ナガオカケンメイ(D&DEPARTMENT ディレクター、第1回、第2回の土祭で
セミナー登壇)
○「土に近い場所」への「おとづれ」
遠藤晶美(ギタリスト、コンポーザー、土祭では2009年2012年にライブを)
○出会い
大塚一弘(陶芸家、伝統工芸士、土祭では原土プロジェクトなどに参加)
○透き通る日々
丹治文彦(信陽堂編集室代表、『ひかりのはこ スターネットの四季』を出版)
○アリガタヤ、アリガタヤ!
林香君(美術家、陶芸家、第1回土祭から実行委員や光る泥だんごの指導に関わる)
○益子風景の中を歩きながら
廣瀬俊介(環境デザイナー、「益子の風土・風景を読み解くプロジェクト」ディレクター)
○上弦の月
竹内万里子(批評家、キュレーター、京都芸術大学教授、廣瀬ディレクターの
委託により土祭2015第3者評価に参画)
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巻末に
○土祭の聖痕
武田好史(「土祭」命名者)
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この記事のカバー写真は
「ふたたび、連綿と続く小さな循環へ」馬場浩史(土祭2012ガイドブックより転載)
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「土祭 2009-2015」写真記録集
発行|益子町 発売|株式会社里文出版
B5サイズ 223ページ 2,500円+税
企画制作|益子町観光商工課タウンプロモーション係
アートディレクション|須田将仁さん(Takuu tuore)
写真|村田昇さん、長田朋子さん、矢野津々美さん
協力|アイシオール(2009年アーカイブテキスト制作)
里山の風景や、営まれる生業の風景、そして土祭会期中のアート作品や、土舞台での演奏会、人が集う市場などをおさめた美しい写真作品が129点収録されています。
*最寄りの書店にご注文していただいても購入できますし、Amazonで「土祭2009−2015」で商品検索可能です。