あゆみ03|大渓工藝週への正式招待|2022年9月
1|入国規制の解除と正式招待
2022年9月5日
蔡さんから連絡がありました。
「計画が具体化したのでオンラインミーティングしましょう」
打合せを重ねる過程で、新型コロナウィルス感染による台湾の入国規制も解除され、一気に「参加」に向けて動き始めました。提示されたのは、簑田と他2名の3名を「大渓工藝週 DAXI CRAFT WEEK」に招待してくださるということと、滞在中に桃園市民の方向けに地域づくりや工芸の産地としての話、ものづくりの人の拠点としてのヒジノワの話などを講演してほしいということ、そして工藝市場(クラフトマーケット)への参加です。
私から、共同代表の一人でもあり陶芸家の鈴木稔さん、そして、木の家づくりや古民家のリノベーションを手掛け、木材の有効活用もかねて家具や小物作りも行う星居社の高田英明さんに現地への参加をお願いしました。
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2|桃園市大渓区と大渓工藝週:DAXI CRAFT WEEK
「大渓工藝週:DAXI CRAFT WEEK」は主催が桃園市立「大渓木藝生態博物館」。企画の中心を担うのが、前年末より簑田とご縁ができた、桃園市で工芸による地域振興の拠点「C house」を運営する陳美霞(Mei Shia Chen)氏です。
桃園市の大渓区は、かつて富商の林家が地区を流れる大漢川を使って木材を運搬する事業を始めると米や塩の取引も盛んになり経済拠点で、日本統治時代の建物など歴史的建造物が建ち並ぶエリアもあるそうです。現在は、家具作りや木工が盛んで、工芸による地域振興が図られ、欧州のエコミュージアム構想に倣って、市立の大渓木藝生態博物館が2015年に設立され、地域の文化的活動や研究、学習、文化的活動、交流の拠点となっています。
桃園市立大渓木藝生態博物館 https://wem.tycg.gov.tw/index.jsp
大渓の様子がわかるウェブマガジン https://www.daxiway.com/blog
3|益子・ヒジノワチームの参加内容について
⑴交流座談会
冒頭に、簑田理香、鈴木稔、高田英明から 45分のスライドレクチャーを行い、その後、台湾チームと共に、意見交換を行います。レクチャーの内容は、簑田から(仕事や活動を通して地域づくりの事例紹介・益子町での状況・作り手と生活者をつなぐ地域コミュニティ・ヒジノワの活動について)、鈴木氏から陶芸の産地としての益子や自身の作陶の考え方について、高田氏から益子や近隣の材を用いた木造建築やリノベーションの事例紹介や、工芸作家とコラボする建築、家具や小物づくりの考え方などについて〜を予定。
意見交換のテーマが、先日、台湾チームから送られてきました。その文面を読みながら、まさに、目が覚める思い。正直、このところ、この国(日本)に蔓延する「チャラさ」と「なんの問題もなく、なんでもうまくいっている風に装う」態度に辟易していたので、しっかり考え、ちゃんとした言葉で(通訳さんよろしくお願いします)語り合えそうな方々との時間を楽しみにしています。そのテーマの一例を紹介します。
- どんな場所でも人がいる限り必ず衝突は起こります。なぜなら同じ考えの人などいないからです。人と人の葛藤、世代間の葛藤、地域と行政機関の葛藤、すぐに解決するのは難しい問題ですが、まず我々益子と大溪は、この葛藤にどのように向き合い、理解し、解決しようとしているのかを互いに共有したいと思います。
- 地方自治体のシステムにおいては、なるべく多くの人間が関わることを期待されますが、益子と大溪は、このシステムをどのように運営していますか? 地域活性化、地域振興、地方創生したと言いつつも、人口減少が止まらない、これは成功といえるのでしょうか。
- 工芸において最も価値のあること は、ぬくもりを感じることが出来る職人技であり、またその職人の存在価値を伝えることも大切です。急速に変化する世界に直面して、時にはイノベーションを起こしながらこの価値をどのように維持していくか? 国連の持続可能な開発目標(SDGS)の下、地方自治体は、雇用、市場、消費者、環境など、さまざまな課題に直面していますが、これらの目標に向かって益子と大渓はどのような取り組みをしていますか?
交流会では、双方からの交換記念品の展示や、それぞれのお土産の試食タイムも予定されています。
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⑵ 工藝市場
ヒジノワでの個展開催やイベントでの出店、カフェでの出店経験がある方、18組にお声かけさせていただき、次の方々に「工藝市場」(11/5.6)に出品していただきます。 記事の最後に参加者リストを記します
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ご協力いただいたヒジノワゆかりの作り手の皆さん(敬称略)
⑴交流座談会 記念品の交換
トークセッションの会場には、お互いの交換記念品の展示も行われます。益子チームからは、益子町観光商工課のご協力も含め、以下のものを贈呈します。
①鈴木稔(豆皿20枚)②星居社(タモ材の額) ③廣瀬俊介(②に納めて、益子スケッチのポストカード10種)④益子町観光商工課より 『ミチカケ』全10冊(簑田が企画・編集人を務めた)⑤益子陶芸美術館・陶芸メッセより 展覧会図録4種『藍より青く 栃木県文化功労者受章記念 日下田正展』(2021年)『益子町名誉町民章受章記念 島岡達三展』(2013年)『小森忍・河井寬次郎・濱田庄司 ―陶磁器研究とそれぞれの開花―』(2020年)『加守田章二 天極をさす』(2021年)
⑥わたね (倉本祐樹・芙美:ヒジノワにも出店経験が長い有機農家、市貝町在住)自然栽培・南部小麦の「わたねうどん」(乾麺)セット
交流会での試食タイム:お土産として持参(④⑤⑥は、②③にのせて提供)
①赤羽まんぢう3種 ②泉’s Barkely(加守田泉)全粒粉クラッカー(胡麻)③日々舎 ハードタイプのパン ④わたね(倉本祐樹・芙美)白皮砂糖南瓜のジャム ⑤YURURi (須藤ゆう・柴美幸)とっておきのブルーベリージャム ⑥YURURi (須藤ゆう・柴美幸)とっておきの柚子胡椒 ⑦midnight breakfast(早瀬友貴)アメリカンクッキー
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⒉ 工藝市場(11/5.6)
ヒジノワでの個展開催やイベントでの出店、カフェでの出店経験がある方、18組にお声かけさせていただき、次の方々に「工藝市場」(11/5.6)に出品していただきます。
- 陶芸 ①鈴木稔 ②船越弘 ③谷島潤 ④松永玲美
- 染織・服飾・小物 ⑤藍染 わらたに⑥nociw 高田純子 ⑦CASANE 石川恵子⑧yayami 柳真美子 ⑨kiito 上妻彩 ⑩AOTUKI 船越節子
- 木工小物 ⑪星居社 高田英明 ⑲⑳
- 絵画・メディア ⑫益子のスケッチ絵葉書 風土形成事務所 廣瀬俊介 ⑬ポストカード・クリアファイル・トートバッグ 飯山太陽 ⑭DVD&PHOTOBOOK 映像写真集「ましこのうた」簑田理香
- 食/加工品 ⑮柚子胡椒 YURURi:柴美幸/須藤ゆう ⑯白皮砂糖南瓜ジャム わたね倉本祐樹/芙美 ⑰ 全粒粉クラッカー等 泉’sBakerly加守田泉 ⑱グリーンカレー(レトルト)ゾーファンチィ鈴木史絵
>あゆみ04へ続く